【追記あり!】サッカーW杯で気になるあの曲何? 有村架純や松田翔太もCMで歌っているの知らないので日本サッカー協会とビクターに聞いてみました。:アートをおしきせ 20180702
※記事公開後、情報をいただき、2018年7月8日に追記しました。
「オーオー!オオオ、オッオッオッー、オオオオーオーオ、オオオオオー、オオオー!オオオー!オオオー!」
ワールドカップ、みてらっしゃいますか?
いよいよ日本対ベルギー戦ですね。
ルールをそんなに分かってないながらも、私も周囲のテンションに引っ張られて、というか喜んで巻き込まれて観戦しています。
そんな中気がつけば口ずさむようになっていたあの歌。
「オーオー!オオオ、オッオッオッー、オオオオーオーオ、オオオオオー、オオオー!オオオー!オオオー!」
今脳内に再生されたあなた。多分その曲で正解です。
最近auのCMでも取り上げられていることもあって、脳内再生率が高まっているのではないでしょうか。
au TVCM |「全力アイーダ」篇
普段サッカーをみないのに思わずサポーターの一員になれた気分で口ずさんでしまうあの曲ってそもそも何の曲?
というかこんなにサッカーに疎い私ですら、いつの間にか「あの、サッカーの曲」といってしまう認知度。いつからそんな風になったのでしょうか。
「オー」の曲って一体?
正式にはジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi, 1813~1901)作曲の「凱旋行進曲」、1871年に初演されたオペラ『アイーダ』の楽曲の一つです。
Verdi: Aïda - San Francisco Opera (starring Luciano Pavarotti)
『アイーダ』はファラオが統治していた時代のエジプトを舞台に、エジプト軍の指揮官であるラダメスとエチオピアの王女アイーダが、国間の争いに翻弄され、引き裂かれそうになりながらも悲恋を全うする物語です。世界的に人気の高いオペラの一作であるだけでなく、歴史スペクタクルで、国の興亡と並行して悲劇的な恋愛が展開していく作品世界があまりにもドラマティックなので、オペラから派生した様々な作品があるのも有名。エルトン・ジョンが作曲、ティム・ライスが作詞を担当したミュージカル『アイーダ』や、宝塚歌劇団の『王家に捧ぐ歌』をご存知の方も多いのではないでしょうか。
なぜサッカーの応援歌となったの?
オペラの楽曲とサッカーがどうして結びついたのでしょうか。インターネットで検索すると諸説出てきます。
Wikipediaにはその辺りをまとめて次のような記述がありました。
日本ではサッカーの応援歌として本曲の主題1が歌われるが、その由来として、中田英寿がイタリアセリエAのパルマFCに居た時、同FCの応援歌にアイーダの「凱旋行進曲」が使用されているのを気に入ったことを自身のHPで語ったことがきっかけである、という風聞がある。ただし、実際には中田英寿がパルマFCに移籍した2001年より前から日本代表戦などで使用されており、1994年にビクターエンタテインメントから販売されたサッカー応援曲のCDにも収録されているなど、応援歌として既に認知されていた。
Wikipedia「アイーダ」https://ja.wikipedia.org/wiki/アイーダ、2018年7月2日アクセス
「風聞」。根拠がよくわからない…。
そこで「公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)」(以下JFA)に訊いてみました。
対応して下さった方によると、JFAとしては正式にサッカーの応援歌として選んだものではなく、2002年、日韓共催となったFIFAワールドカップで中田英寿選手を含む選手たちが「凱旋行進曲」を歌っている姿がテレビで放映され、それをきっかけに次第に広まっていったのではないかとのこと。Wikipediaの記述とも合致します。ただ1994年にビクターエンタテイメントから「凱旋行進曲/サッカー応援歌<ヨーロッパ篇>」が出ているのも確か。
そこでビクターエンタテイメントにも訊いてみました。
「凱旋行進曲/サッカー応援歌<ヨーロッパ篇>」については当時サッカー応援歌として知られている曲を集めたCDとのこと。それ以上の詳細は分からない状態でした。
しかし、少なくとも1994年の時点で、ヨーロッパでは「凱旋行進曲」がサッカーと深く結びついていたことは分かりました。
先程引用のWikipediaにも挙がっていたパルマFC(現 SSDパルマ・カルチョ1913)は、かつてのパルマ公国出身であった「凱旋行進曲」の作曲者ジュゼッペ・ヴェルディの名前にあやかり、ヴェルディ・フットボール・クラブ(Verdi Football Club)として誕生しています。
推測の域を越えませんが、
■パルマFCで「凱旋行進曲」が愛唱
↓
■中田選手を始めとする選手たちも愛唱
↓
■TV等メディアで普及
↓
■日本でも広くサッカーの応援歌として認知される
という流れでしょうか。
結果あまり真相はすっきりせず…。
どなたか詳細ご存知の方、お知らせいただけると助かります。
エチオピアを下したエジプト軍の凱旋時に流れる「凱旋行進曲」。神や兵士を讃え、歌あり踊りありと『アイーダ』の中でも一際華やかなシーンとなります。
真相はもやっとしてますが、「凱旋行進曲」の高揚感で盛り上がりながら夜中3時の日本対ベルギー戦に臨みたいと思います!
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2018年7月8日追記
ヴェルディの「凱旋行進曲」が日本のサッカーファンの間で認知されるようになったのは、1994年9月頃で間違いないとの情報をいただきました。
三浦知良選手がイタリアのセリエA、ジェノアに移籍し、ミランとの開幕戦が地上波で放映された際、その番組のオープニングに「凱旋行進曲」が使われていたそうです。
この選曲については、セリエAのいくつかのクラブのサポーター達が歌っていたことと関係しているのではないかとのことでした。
残念ながら日本は8強となりませんでしたが、その善戦ぶりはもとより、去り際にロッカールームを清掃していった選手の振る舞い、会場でスタンドのゴミ拾いを行うサポーターの姿が世界のメディアに取り上げられたのが何よりです。
もし「凱旋行進曲」について何か思い出したよということがあれば、いつでもお声がけください。
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